Wantedlyとリファラル採用の併用|声かけと読む場所の分担
社員の紹介(リファラル)で採用したい。Wantedlyも使っている。ところが、「社員に紹介をお願いしても動かない」「紹介された人が、会社のことをよく知らないまま面談に来る」「Wantedlyとリファラルを、どう組み合わせればいいか分からない」という状態になりがちです。結論から言うと、リファラルは「社員が『こんな人』を知って声をかける入口」、Wantedlyは「声をかけられた人が、会社を読む場所」です。併用するなら、社員が声をかけるときに渡せる記事をWantedlyに用意し、声をかけたあとの流れを一本にし、紹介した社員に結果を返すことです。 この記事では、それぞれの役割、併用するときの分担、社員が声をかけやすくなる材料、報奨と時間の置き方、やりがちな失敗、社内の分担を整理します。リファラルからの母集団形成の全体はリファラルからの母集団形成で書きました。数値は書きません。
それぞれの役割|声をかける入口と、読む場所
| リファラル | Wantedly | |
|---|---|---|
| 誰が動くか | 社員。知っている人に声をかける | 会社。記事を出し、読んだ人が来る |
| 候補者の状態 | 社員から会社の話を聞いている。会社の中身は、社員の言葉の範囲 | 記事を読んでいる。会社の中身は、記事の範囲 |
| 入口の広さ | 社員の知り合いの範囲。狭いが、合う人が多い | 会社を探している人。広いが、合うかは読んでから |
| 費用の性格 | 報奨を置く会社は、自社の方針と法令の確認のうえで。この記事では書かない | プランの費用。公式ページで確認 |
| 時間の性格 | 社員の声かけの時間。人事の返答の時間 | 記事を書く時間。返信と面談の時間 |
| 残るもの | 社員が「声をかけた」経験。次も声をかけるかは、結果の返し方で決まる | 記事と会社ページ。次の声かけで渡せる |
リファラルは、社員が「うちに合いそうな人」を知っているから動く入口です。ただし、社員の言葉だけでは、声をかけられた人は会社の全体を知れません。「詳しくはこれを読んで」と渡せるものがあると、社員は声をかけやすく、声をかけられた人は判断しやすくなります。それがWantedlyの記事です。
併用するときの分担
- 社員が渡せる記事を、Wantedlyに用意する:会社ページの「なぜ」、職種ごとの募集記事、その社員自身が出ているストーリー。「自分が出ている記事」は、社員が最も渡しやすい
- 声をかけたあとの流れを、一本にする:「読んでもらう → 話を聞きに行きたい、またはカジュアルに面談 → 選考」。社員が「このあとどうなるか」を相手に言える形
- 紹介された人も、Wantedlyの募集記事から入れる:「話を聞きに行きたい」で来てもらうと、他の候補者と同じ台帳で管理できる。直接の連絡で来た人も、台帳に「入口:リファラル」で入れる
- 紹介した社員に、結果を返す:面談したか、選考に進んだか、結果はどうか。返さないと、次に声をかけなくなる。返す範囲は、本人の同意と個人情報の扱いの範囲で
- 面談で「誰から、何を聞いて、何を読んで来たか」を聞く:社員の言葉と記事のどちらが効いたかが分かる
台帳での管理はWantedlyの応募・スカウトの管理の仕方と同じです。入口の列に「リファラル」と「紹介した社員」を持ちます。
エージェントベストの見解
Wantedlyを申し込んだあと、リファラルが増える会社と増えない会社の違いは、「社員が渡せる記事があるか」です。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、Wantedlyの運用を申込のあとまで見ていますが、リファラルが増えた会社では、社員のストーリーが出た週に、その社員が知り合いに記事を送っています。「うちの会社、こういう感じ」と自分の言葉で説明する代わりに、自分が出ている記事を送るほうが、社員にとって楽で、相手にとっても分かりやすいからです。増えない会社では、募集記事はあっても社員が出ている記事がなく、社員は「何を渡せばいいか分からない」と言って声をかけません。リファラルを増やしたい会社に当社が勧めるのは、紹介のお願いを繰り返すことではなく、声をかけてほしい社員のストーリーを先に一本出すことです。出た記事が、声をかける道具になります。
社員が声をかけやすくなる材料
| 材料 | なぜ効くか |
|---|---|
| 社員自身が出ているストーリー | 「自分が出ている」ので渡しやすい。相手は「この人が働いている会社」として読む |
| 会社ページの「なぜ」 | 社員が説明しにくい「会社の考え」を、代表の言葉で渡せる |
| 職種ごとの募集記事 | 「この職種で探している」を、条件と一緒に渡せる |
| 「こんな人」の一行 | 社員が「誰に声をかければいいか」を分かる。「営業経験のある人」より「自分で始めた経験のある人」 |
| 声をかけたあとの流れの一枚 | 「読んで、話を聞きに来て、それから選考」を相手に言える |
| 結果を返す約束 | 声をかけた社員が、放置されないと分かる |
「こんな人」の一行は、社員に渡す前に、人事と現場で決めます。この一行がないと、社員は「いい人いない?」としか聞けず、相手も答えられません。ストーリーの書き方はWantedlyのストーリーの基本、入社した社員に書いてもらう形はWantedlyのストーリーで入社エントリーを書いてもらう方法で書きました。
報奨と時間の置き方
- 報奨を置くかは、自社の方針と法令の確認のうえで決める:置く場合の条件と金額は、この記事では書かない。置かない会社も多い
- 報奨より、結果を返すことと、渡せる記事のほうが、声かけは続く:報奨だけで動く社員は少なく、放置されると止まる
- 社員の声かけの時間を、業務として認めるかを決める:認めないなら、求めない。認めるなら、範囲を決める
- 人事の時間は、「声をかけたあと」に要る:紹介された人への最初の連絡、面談の設定、社員への結果の返し。ここが遅れると止まる
- Wantedlyの記事の時間は、リファラルの道具を作る時間でもある:社員のストーリーを一本出す時間が、声かけの材料になる
リファラルは費用が小さく見えますが、人事の返答の時間と、社員の時間が要ります。時間の予算の考え方はWantedlyを含む複数媒体の予算配分で書きました。
やりがちな失敗
| 失敗 | 何が起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 渡せる記事がないまま「紹介して」と頼む | 社員が何を渡せばいいか分からず、動かない | 社員のストーリーを先に一本 |
| 紹介された人が、会社を読まずに面談に来る | 面談で会社の説明から始まり、社員の言葉とずれる | 声をかけるときに記事を渡す流れに |
| 結果を社員に返さない | 次に声をかけなくなる | 返す範囲と時期を決める |
| 紹介された人を、別の流れで扱う | 台帳に入らず、放置される。他の候補者と選考の基準がずれる | 募集記事から入れ、同じ台帳で |
| 「こんな人」を決めずに頼む | 「いい人いない?」になり、合わない人が来る | 一行で決めてから渡す |
最も多いのは、一つ目です。紹介のお願いだけが繰り返され、社員は「気に留めておく」で終わります。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 「こんな人」の一行を決める | 人事と現場の責任者 |
| 声をかけてほしい社員のストーリーを出す | 人事と、その社員 |
| 声をかけたあとの流れの一枚を作る | 人事 |
| 声をかける | 社員 |
| 紹介された人への最初の連絡と面談の設定 | 人事 |
| 面談で「誰から、何を聞いて、何を読んで来たか」を聞く | 面談に出る人 |
| 紹介した社員に結果を返す | 人事 |
| 報奨の有無と、声かけの時間を業務と認めるかの判断 | 責任者 |
運用代行や代理店が支えられるのは、役割の整理、渡せる記事の型、流れの一枚の型、台帳の型までで、「こんな人」の決定、声をかけること、面談、結果を返すこと、報奨の判断は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは切り分けの話です。リファラルで自社が持つべきなのは、「こんな人」の一行、声をかけること、面談、紹介した社員に結果を返すこと、までです。ここから先の、渡せる記事の型、流れの一枚の型、台帳の型は、外に出せます。逆に、「声をかける」を外に出すと、それはリファラルではなく紹介で採る形になり、社員が知っている人という入口の性格がなくなります。当社がリファラルとWantedlyの相談を受けるとき、最初に確かめるのは、「声をかける社員が、自分の出ている記事を持っているか」と「人事が、紹介された人に翌営業日までに連絡できる体制か」の二つです。前者がなければ記事から、後者がなければ台帳と担当から始めてもらいます。社員の声かけは、会社が代わりにできない仕事なので、会社の側は、道具と返答の速さを整えることに集中します。
まとめ
- リファラルは「社員が『こんな人』を知って声をかける入口」、Wantedlyは「声をかけられた人が会社を読む場所」
- 社員が渡せる記事(自分が出ているストーリー、会社ページの「なぜ」、募集記事)をWantedlyに用意する。紹介のお願いより先に
- 声をかけたあとの流れを一本にし、紹介された人も募集記事から入れて同じ台帳で持つ
- 紹介した社員に結果を返す。返さないと次に動かない。報奨より、返答と渡せる記事のほうが続く
- 「こんな人」の一行を決めてから頼む。人事の返答の時間を予算に入れる
よくある質問
社員に紹介をお願いしても、動いてくれません
「紹介して」の前に、渡せる記事と「こんな人」の一行があるかを見ます。なければ、動きようがありません。声をかけてほしい社員のストーリーを一本出し、「この記事を、〇〇のような人に送ってほしい」と頼むと、動き方が具体的になります。動いた社員には、結果を返します。
紹介された人を、Wantedlyの「話を聞きに行きたい」から入れてもらうのは失礼ではないですか
「他の候補者と同じ流れで、丁寧に進めるため」と社員から伝えてもらえば、失礼にはなりません。直接の連絡で来た人も、台帳に「入口:リファラル」で入れれば同じです。大切なのは、入口の形ではなく、放置されないことと、選考の基準が他の候補者とずれないことです。
Wantedlyとリファラルの併用は、御社に相談できますか
できます。当社は、役割の整理、渡せる記事の型、流れの一枚の型、台帳の型を支えられます。「こんな人」の決定、声をかけること、面談、結果を返すこと、報奨の判断は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyの運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/20 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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