Wantedlyのストーリーで社内イベントを書くときの注意|裏の動きを書く

Wantedlyコンテンツ制作 更新日 2026/9/11

社内イベントは、ストーリーの題材として最も書きやすく、最も候補者に届きにくいものです。歓迎会、社員旅行、周年、運動会。写真が撮りやすく、書くことに困らず、社内の反応も良い。ところが、候補者にとっては「どの会社も似た楽しそうな写真」で、自分が働く姿を想像する材料になりません。結論から言うと、社内イベントを書くなら、イベントの様子ではなく「裏で誰がどう動いたか」を書きます。準備で揉めたこと、参加しなかった人をどう扱ったか、イベントで何が変わったか。ここにカルチャーが出ます。楽しさの報告は、閲覧が多くても候補者は来ません。 この記事では、イベントの記事の位置づけ、書く内容、写真とプライバシー、参加が任意であることの明記、頻度、イベントが少ない会社の判断、やりがちな失敗、分担を整理します。カルチャーの書き方はカルチャーを伝える書き方、ストーリーの位置づけはストーリーの基本で書きました。

この作業の目的|イベントを「動き方」の材料にする

候補者がイベントの記事を読んで知りたいのは、「楽しそうか」ではなく、「この会社の人は、仕事以外の場面でどう動くか」です。誰が企画し、誰が手伝い、意見が割れたときにどう決め、参加したくない人はどうしたか。

イベントの目的は、社内の関係を作ることです。記事の目的は、その関係の作り方を候補者に見せることです。楽しかった様子を伝えることではありません。

イベントは、カルチャーの「結果」です。記事にするのは、結果ではなく、そこに至る「動き」です。この考え方は、カルチャーの記事で書いたとおりです。

手順1|書く内容|様子ではなく、動き

イベントの記事に書くことを、「書きがち」と「書くべき」で分けます。

書きがち(様子)書くべき(動き)
「〇〇を開催しました」「〇〇を、誰が言い出して、なぜやることになったか」
「みんな楽しみました」「準備で、△△と□□の意見が割れて、どう決めたか」
「料理がおいしかったです」「当日、想定と違うことが起きて、誰がどう動いたか」
「新入社員も参加しました」「新しく入った人が、初めてのイベントで、周りがどう接したか」
「来年もやります」「イベントのあと、社内で何が変わったか。変わらなかったか」
「参加率が高いです」「参加しなかった人がいて、それをどう扱ったか。参加は任意で、任意であることをどう保っているか」

「参加しなかった人の扱い」は、見落とされやすく、最もカルチャーが出る部分です。参加しない人を責めない会社か、参加が事実上の強制になっている会社か。候補者は、ここを読んでいます。

手順2|参加が任意であることを書く

イベントの記事で、候補者が最も気にするのは「自分も参加しなければならないのか」です。

  1. 参加が任意であることを、記事に明記する:「参加は任意で、今回は〇割程度」のように。ただし数字は出さなくてよい。「参加しない人もいる」で足りる
  2. 参加しなかった人が不利にならないことを、事実で書く:「参加しなかった人にも、翌日に写真と様子を共有した」のように
  3. 業務時間内か、業務外かを書く:業務外のイベントなら、そのことを書く。候補者は「業務外に拘束されるか」を見ている
  4. 費用の負担を書く:会社負担か、自己負担か。金額は書かなくてよい。負担の有無だけ
  5. 「全員参加」「参加率」を強みとして書かない:候補者には「強制」に映る

任意であることを書くと、「参加が当たり前」の会社より候補者に選ばれやすくなります。「みんな参加します」は、候補者を遠ざける言葉です。

エージェントベストの見解

相談で最も多い思い込みは、「イベントの記事は楽しそうに見せて、会社の雰囲気の良さをアピールするものだ」というものです。実際には、楽しそうなイベントの写真と「みんな仲良し」の文章は、どの会社のストーリーにもあり、候補者は見分けがつきません。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてWantedlyの契約後の運用を見ていますが、イベントの記事は閲覧が多くなることがあっても、そこから話を聞きに来る候補者はほとんどいません。閲覧は「見た」までで、「この会社で働きたい」にはつながっていないのです。逆に、「イベントの準備で意見が割れて、こう決めた」「参加しなかった人に、翌日こう共有した」と書いた記事は、閲覧は少なくても、読んだ候補者が面談で「あの記事の決め方が自分に合うと思った」と言います。イベントの記事は、楽しさを減らして、動きを足すもの。閲覧の多さに安心しないことを勧めます。

手順3|写真とプライバシー

イベントの写真は、通常のストーリーより注意が要ります。

注意理由と対処
写っている全員の同意イベントの写真は多人数が写る。全員に見せて同意を取る。同意しない人が写っていれば、その写真は使わない
飲食の場面、酒が写る場面候補者に「飲み会が多い会社」と映る。載せない
私的な場面業務外の私的な時間は、本人が望まなければ載せない
家族が写る場面社員の家族は社員ではない。同意が取れても、原則載せない
顔を出したくない人後ろ姿や、写っていない写真を選ぶ
場所や日時が特定される写真社員の私生活の特定につながるなら、避ける

「動き」を書く記事なら、写真は準備の場面や、当日の裏方の場面で足ります。集合写真や乾杯の写真は要りません。写真の選び方の基本は会社ページの写真の選び方で書きました。

手順4|頻度を上げない

イベントの記事は、書きやすいので増えがちです。増えると、ストーリー全体が「イベントの会社」に見えます。

イベントの記事の数が、ストーリーの中で目立つなら、多すぎます。

手順5|イベントが少ない会社は、書かなくてよい

イベントが少ない、または無い会社が、無理にイベントを企画して記事にする必要はありません。

  1. イベントが無いことは、カルチャーの一部:「集まりは少なく、仕事の場で関係を作る」と書けば、それが会社の動き方
  2. イベントの代わりに、日常の場面を書く:昼の過ごし方、雑談、仕事の合間。カルチャーの記事の場面の型で足りる
  3. イベントを企画して記事にするなら、企画の動きを書く:「初めて〇〇をやることにした。言い出したのは△△で、□□が反対した」。動きがあれば記事になる
  4. イベントが少ないことを、候補者に隠さない:「集まりが好きな人には物足りないかもしれない」と、「合わない人」として書く。書き方はカルチャーの記事で

「イベントが無いから書けない」ではなく、「イベントが無いこと自体を、動き方として書く」形です。

手順6|書き方

イベントの記事の書き方を、手順にします。

  1. 「準備で何が起きたか」を、企画した人に聞く:誰が言い出したか、反対はあったか、どう決めたか
  2. 「当日、想定と違ったこと」を聞く:何が起きて、誰がどう動いたか
  3. 「参加しなかった人」の扱いを聞く:どう案内し、どう共有したか
  4. 「イベントのあと、何が変わったか」を聞く:変わっていなければ、変わっていないと書く
  5. 場面から書き始める:「〇〇をやることになった日」。「開催しました」から始めない
  6. 任意であること、業務時間か業務外か、費用の負担を、一言で
  7. 写真は、準備か裏方の場面。全員の同意
  8. 募集記事か会社ページへ誘導する:「この決め方をしているチームの募集はこちら」

聞き方の基本は社員インタビューを書く手順と同じで、「楽しかったですか」ではなく「何が起きましたか」を聞きます。

やりがちな失敗

失敗何が起きるか直し方
「開催しました。楽しみました」どの会社も同じ。候補者が来ない準備の動きと、揉めたこと
「全員参加」「参加率」を強みに強制に映る任意であることと、参加しない人の扱い
酒や飲食の場面の写真「飲み会の会社」に映る準備や裏方の場面
写っている人の同意を全員から取らない後で問題になる全員に見せる
家族が写る写真社員でない人が載る原則載せない
イベントの記事が続く仕事の話が無い会社に見える他の型の間に挟む
閲覧が多いので良い記事と思う来ない話を聞きに来た数で見る
イベントが無いので何も書かない日常の場面が書けるのに書いていない昼、雑談、仕事の合間を書く
無理にイベントを企画して記事にする動きが無く、記事も薄い企画の動きがあるときだけ

最も多いのは、最初の「開催しました。楽しみました」です。イベントの記事を「報告」と捉えると、こうなります。「動きの記録」と捉え直します。

社内の分担

作業誰が
記事にするイベントを選ぶ人事(準備で動きがあったもの)
企画した人と、参加しなかった人の扱いを聞く人事
書く人事
任意・時間・費用の一言を確認する人事(総務に確認)
写真の同意を全員から取る人事
企画した人が直す企画した人
募集記事へつなぐ人事

運用代行や代理店が支えられるのは、書く内容の型と聞く質問、様子を動きに書き換える案までで、写真の同意と、任意・時間・費用の事実確認は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。

エージェントベストの見解

媒体を比べたり運用を見直したりするときに、イベントの記事の閲覧の多さを「ストーリーがうまくいっている証拠」と見る会社は多いのですが、閲覧と、話を聞きに来る数は別です。当社がWantedlyの運用でストーリーの効果を見るときは、記事ごとの閲覧ではなく、面談で候補者に聞く「どのストーリーを読んで来ましたか」で見ます。この聞き方で、イベントの記事が挙がることはほとんどなく、社員の話や事業の裏側が挙がります。イベントの記事は、閲覧を稼いでも、候補者を連れてきません。閲覧のために書くなら、書かないほうがストーリー全体の質が上がります。書くなら、動きを書く。それが、イベントの記事が候補者に届く唯一の形です。

まとめ

よくある質問

社員旅行や周年のイベントを、記事にしてよいですか

構いませんが、様子ではなく動きを書きます。誰が企画し、準備で何が起きて、参加しなかった人をどう扱い、あとで何が変わったか。写真は準備や裏方の場面にし、全員の同意を取り、酒や私的な場面は載せません。「楽しかった」で終わる記事にはしません。

イベントがほとんど無い会社です。カルチャーをどう伝えればよいですか

イベントが無いこと自体を、動き方として書きます。「集まりは少なく、仕事の場で関係を作る」と書き、昼の過ごし方、雑談、仕事の合間の場面をカルチャーの記事にします。「集まりが好きな人には物足りないかもしれない」と、合わない人も書くと、候補者が判断できます。

イベントの記事の作成は、御社に相談できますか

できます。当社は、書く内容の型、聞く質問、様子を動きに書き換える案を支えられます。写真の同意と、任意・時間・費用の事実の確認は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyのストーリーの整備を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。

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