OfferBoxを2年目以降に使うときの見直し点|1年目の記録から変える
OfferBoxを1年使い、2年目に入る。「去年と同じように回せばよい」と考えると、2年目のほうが結果が下がることがあります。結論から言うと、2年目の見直しは「記録を見てから変える」が原則で、変える前に1年目の記録(割合の実績、効いた文面、承認した学生の共通点、止まった場面、辞退の理由)を整理します。そのうえで、変えるものと変えないものを分けます。記録を見ずに「去年と同じ」にすると、学生の動きの変化と社内の変化に気づかず、記録を見ずに「全部変える」と、去年効いたものまで消えます。 この記事では、記録の整理、変えるものと変えないもの、ペルソナとテンプレートと企業ページの更新、条件の見直し、名義の交代、2年目の失敗、契約更新の判断を整理します。振り返りの位置づけは年間運用スケジュールの組み方で書きました。
この作業の目的|1年目を「経験」にして、2年目に使う
1年目は、割合も文面も条件も、仮で置いて始めました。2年目は、仮ではなく実績で置けます。これが、2年目の最大の利点です。
ただし、実績は記録が残っていて初めて使えます。週次の記録、管理表、面談の結果、辞退の理由が残っていれば、2年目は「何が効いて何が効かなかったか」から始められます。残っていなければ、2年目も仮から始めることになり、1年目の経験が使えません。
この作業の目的は、1年目の記録を2年目の設計に変えることです。記録が無い場合の対処も、最後に書きます。
手順1|1年目の記録を整理する
見直しの前に、記録を5つの観点で整理します。
| 観点 | 記録から出すもの | 2年目で使う場所 |
|---|---|---|
| 割合の実績 | 承認率、面談進行率、選考通過率、内定率、承諾率。時期と職種で分けられれば分ける | 送信計画。採用人数から逆算する送信計画 |
| 効いた文面 | 承認された文面の冒頭の型、面談で「文面のどこに反応したか」の答え | テンプレートの更新。オファー文面テンプレートを作るときの注意 |
| 承認した学生の共通点 | 承認し、面談に進み、選考を通った学生の、行動と志向の共通点 | ペルソナの更新。採りたい学生像を言葉にする |
| 止まった場面 | 送信が減った週、返信が遅れた週、面談枠が足りなかった時期と、その原因 | 年間スケジュールと体制。週次レビューのやり方 |
| 辞退の理由 | 段階ごとの辞退の数と理由 | 連絡設計と内定フォロー。承認後の辞退を減らす連絡設計 |
この整理を、内定フォローの期間に行います。送る時期になってからでは、間に合いません。
手順2|変えるものと、変えないものを分ける
記録を見て、変えるものと変えないものを決めます。「全部変える」も「全部同じ」も、記録を見ていない判断です。
変えないもの(効いていたなら)
- 承認された文面の冒頭の型
- 面談の型(評価しない、文面のどこに反応したかを聞く)
- 返信の速さの目安と、担当の置き方
- 面接官との合意(段階ごとの目的)
変えるもの(記録に基づいて)
- 割合:仮から実績に
- ペルソナ:承認し選考を通った学生の共通点で更新
- テンプレートの本文:仕事の中身の場面、紹介した人、抽象語の置き換え
- 企業ページと募集要項:異動した人、変わった仕事、古くなった写真
- 検索条件:面談で「違う」と言われた学生に共通する項目があれば、譲れない条件に足す。読む対象が尽きたなら広げる。考え方は検索条件の組み方
- 送る時期:学生の動きの山が変わっていないかを確認して置き直す。確認の仕方は送る時期と時間帯の考え方
- 体制:止まった場面の原因が体制なら、担当の時間、面談枠、外に出す作業を見直す
「変えないもの」を先に決めると、「変えるもの」が絞れます。効いていたものまで変えると、2年目の結果が下がった原因が分からなくなります。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「2年目は去年と同じで回る」というものです。実際には、2年目に変わっているものが3つあります。学生の動きの山(卒年で変わる)、社内の体制(名義の人の異動、担当の交代、事業の変化)、そして担当の慣れです。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてOfferBoxの契約後の運用を見ていますが、2年目に結果が下がった会社の多くは、去年と同じ時期に、去年と同じテンプレートで、去年より雑に送っています。慣れると、読む時間が減り、冒頭が浅くなり、テンプレートの本文が古いまま残ります。学生から見れば、去年より薄い文面です。2年目に「同じ」でよいのは、記録で効いたと分かった型だけで、時期と本文と読む深さは、毎年置き直すものです。記録を見て、変えないものを決め、それ以外を置き直す。この順番で2年目に入ると、1年目より楽に、1年目より良い結果になります。
手順3|ペルソナ、テンプレート、企業ページを更新する
2年目の更新で、時間がかかるのはこの3つです。振り返りの期間に終えます。
- ペルソナ:1年目に承認し、選考を通り、入社した学生の共通点を、条件・志向・行動で整理し直す。1年目のペルソナと照らして、ずれていれば更新する。入社した社員本人に「入社前の自分」を聞けるのは、2年目からの利点
- テンプレート:効いた冒頭の型を空欄の指示に反映する。本文の仕事の場面を、いまの現場に合わせて直す。紹介した人が異動していれば差し替える。抽象語が戻っていないかを見る。内定者から聞いた「開いた理由」「飛ばした部分」も反映する。聞き方は内定者に文面を手伝ってもらう方法
- 企業ページと募集要項:紹介した人、写真、仕事の中身、条件、選考の流れ。1年目の間に変わったものを直す。更新の観点は企業ページで伝えること
この3つは、同じ元(現場の仕事の実態と、人)から作るので、同じ打ち合わせで一度に直します。現場の時間は一度で済みます。
手順4|名義の人の交代と、担当の交代
2年目に起きやすい変化が、名義の人と担当の交代です。
- 名義の人が異動した:テンプレートを新しい名義の人の言葉で作り直す。企業ページの紹介を差し替える。1年目に承認した学生で、まだ接点がある学生には、名義の変更を伝える。扱いは運用を担当者間で引き継ぐ方法
- 人事の担当が交代した:判断の元(ペルソナ、テンプレート、管理表、型、計画、合意)が残っていれば引き継げる。残っていなければ、2年目は1年目と同じ「仮から始める」になる
- 面接官が変わった:段階ごとの目的と、評価しない合意を、新しい面接官と作り直す。合意は選考フローを短くする考え方
- どちらも変わっていない:慣れによる雑さに注意する。読む時間と冒頭の深さを、1年目の最初の月と同じに戻す
交代があるなら、振り返りの期間に引き継ぎを終え、準備の期間には新しい人で動ける状態にします。
手順5|2年目に起きやすい失敗
| 失敗 | 何が起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 記録を見ずに「去年と同じ」 | 変化に気づかず、結果が下がる | 記録を5つの観点で整理してから |
| 記録を見ずに「全部変える」 | 効いたものまで消え、原因が分からない | 変えないものを先に決める |
| 去年と同じ月に送る | 学生の動きの山が変わっている | 卒年ごとに山を確認する |
| 慣れて読む時間が減る | 冒頭が浅くなり、承認が落ちる | 読む時間と深さを1年目の最初に戻す |
| テンプレートの本文が古いまま | 異動した人、終わった案件が残る | 振り返りの期間に更新する |
| ペルソナを更新しない | 入社した学生の実態とずれる | 入社した学生の共通点で更新する |
| 1年目の割合を疑わずに使う | 1年目の分母が小さければ、割合はぶれている | 2年目も最初の月で置き直す |
| 名義の異動を放置する | 文面と面談の人がずれる | 作り直す |
最も多いのは、「慣れて読む時間が減る」です。1年目は丁寧に読んでいた担当が、2年目は「分かっているから」と読む時間を削ります。承認が落ちて初めて気づきます。
手順6|契約更新の判断
2年目に入る前に、媒体と代理店の契約更新の判断があります。判断の材料は、1年目の記録です。
- 採る人数に対して、何人が入社したか:計画と実績の差
- 割合のどこが低かったか:低い段階が、媒体の問題か、運用の問題か。運用の問題なら、媒体を変えても解決しない
- 止まった場面の原因:体制の問題なら、媒体を変えても同じ
- 他の媒体との役割分担:OfferBoxが担っていた役割(学生への直接アプローチ)を、他で代替できるか。分担は3媒体の違いと選び方
- 契約の形と期限:自動更新なら、判断の期限を先に確認する。流れは代理店経由の契約と請求の流れ
「結果が出なかったから媒体を変える」の前に、低かった割合が運用で直せるものかを見ます。運用で直せるなら、2年目に直したほうが、媒体を変えて仮から始めるより速いことが多いです。
記録が無い場合
1年目の記録が残っていない場合は、2年目も仮から始めます。ただし、次の点だけは1年目から拾えます。
- 管理画面に残っている送信と承認の数:全体の承認率だけは出せる
- 入社した学生:本人に「なぜ承認したか」「文面のどこに反応したか」「入社前の自分」を聞く。ペルソナとテンプレートの材料になる
- 現場の記憶:面談で「違う」と感じた学生の傾向、面談枠が足りなかった時期
- 辞退の記憶:どの段階で多かったか
拾えるものを拾い、2年目は記録を残す仕組み(週次の記録、管理表)を最初から置きます。3年目に、2年目の記録で見直せるようにします。
エージェントベストの見解
これをやる前に、先に決めておかないと2年目の見直しが空回りすることがあります。「1年目の記録を、内定フォローの期間に整理する」ことです。当社がOfferBoxの運用の相談で2年目の話になったとき、送る時期の直前に「去年どうだったか」を思い出そうとしている会社は、記録があっても整理する時間が無く、結局「去年と同じ」で始めます。当社がOfferBoxの運用代行を受けているときは、内定フォローの期間に、1年目の週次の記録と管理表から、割合の実績、効いた冒頭の型、承認した学生の共通点、止まった週、辞退の段階を1枚にまとめて企業に渡します。この1枚があれば、2年目の準備は「更新」で済みます。無ければ「作り直し」です。記録の整理は、送る時期から最も遠い、内定フォローの期間にやる。この時期の設定が、2年目を楽にします。代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
まとめ
- 2年目は「記録を見てから変える」。全部同じも、全部変えるも、記録を見ていない判断
- 記録を割合・効いた文面・承認した学生の共通点・止まった場面・辞退の理由の5つで整理し、内定フォローの期間に終える
- 効いた型は変えず、割合・ペルソナ・テンプレートの本文・企業ページ・条件・時期・体制を記録で置き直す
- 名義の人と担当の交代があれば、振り返りの期間に引き継ぐ。無ければ、慣れによる雑さに注意する
- 契約更新は、低かった割合が運用で直せるかを見てから判断する
よくある質問
1年目の結果が良かったので、2年目も同じで進めたいです
効いた型(冒頭の型、面談の型、返信の速さ、面接官との合意)は同じで構いません。ただし、学生の動きの山、テンプレートの本文(人と場面)、企業ページ、読む深さは、毎年置き直します。「同じ」でよいのは記録で効いたと分かった部分だけで、時期と本文は毎年変わるものです。
1年目の結果が悪かったので、媒体を変えようと思います
その前に、低かった割合がどの段階かを見ます。承認が低いなら文面と条件と企業ページ、面談に進まないなら返信の速さ、選考中の辞退なら段階の間の空白、承諾が低いなら内定フォロー。これらは運用で直せるもので、媒体を変えても同じ問題が起きます。運用で直せないもの(届く学生の層が合わない)なら、媒体の見直しを検討します。
2年目の見直しは、御社に相談できますか
できます。当社がOfferBoxの運用の相談を受けるときは、1年目の記録を5つの観点で一緒に整理し、変えるものと変えないものを分けます。運用代行を受けている場合は、内定フォローの期間に記録の整理を当社が行い、1枚にして渡します。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
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