ワンキャリアの効果が測れないときのKPIの置き直し|五つの原因と直す順
ワンキャリアを回しているが、効果が測れない。「閲覧数は見えるが、それで良いのか悪いのか分からない」「エントリーが少ないが、掲載のせいか、体験談のせいか分からない」「去年の体験談が悪いのか、今年の運用が悪いのか分からない」。この症状は、「ワンキャリアは効果が見えにくい媒体」で片づけられがちです。ところが、測れない原因のほとんどは、測る側の準備にあります。結論から言うと、「測れない」の正体は五つです。台帳がない、段が分かれていない、「こんな人」が決まっていない、体験談を読んでいない、今年の運用の結果と去年の体験談の結果を分けていない。この五つを順に直します。閲覧数とエントリー数を中心から外し、「書いたとおりに運用できたか」を最初のKPIに置き、段ごとの数と日数で見て、「こんな人」に近い学生の数を持ち、体験談の言葉を数字と並べます。年単位で比べ、「出ていない」のか「測れていない」のかを分けます。 この記事では、五つの正体、順に直す手順、閲覧数を外す理由、「守れたか」のKPI、段ごとの数、近い学生の数、体験談の言葉、置くKPIと置かないKPI、年単位、区別、分担を整理します。KPIの基本はワンキャリアの掲載のKPI設計とワンキャリアのスカウトのKPI設計、経営への報告は経営層にワンキャリアの成果を説明する方法で書きました。
この作業の目的|「効いているか」を、自社の記録と体験談で答えられるようにする
「効果が測れない」とは、「効いていない」ではなく、「効いているかどうかを判断する材料がない」状態です。材料がないまま「効かない」と判断すると、効いていた運用を止めることがあります。
ワンキャリアでは、「今年の運用」と「去年の体験談」の二つが、今年の数字に混ざります。目的は、この二つを分けて、自社の記録と体験談の言葉で「効いているか」を答えられる形を作ることです。
「測れない」の、五つの正体
| 正体 | 何が起きているか | 直し方 |
|---|---|---|
| 1. 台帳がない | 誰に送って、誰が受諾して、誰が来て、誰がどの段まで進んだかが記録にない | 台帳を一つ作る |
| 2. 段が分かれていない | 「今年の成果」を閲覧数かエントリー数一つで見ていて、どこで止まっているかが見えない | 段ごとに数と日数を置く |
| 3. 「こんな人」が決まっていない | 来ても、「合う学生か」を判断できず、数だけ見ている | 「こんな人」を一行で書く |
| 4. 体験談を読んでいない | 自社の体験談に何が書かれているかを知らず、企業ページと選考のずれも、学生が何を見ているかも分からない | 月に一度、新しい体験談を読む |
| 5. 今年と去年を分けていない | 今年のエントリーが少ないのが、今年の運用のせいか、去年の体験談のせいかを分けていない | 「守れたか」と「段ごとの数」と「体験談の言葉」を年ごとに並べる |
「1→2→3→4→5」の順に直します。ワンキャリアに特有なのは「4」と「5」で、体験談を読まずに数字だけ見ても、何が効いているかは分かりません。
閲覧数とエントリー数を、中心から外す
- 閲覧数は、入口の数字:体験談の量にも左右され、掲載だけでは動かせない
- エントリー数は、去年の体験談の結果でもある:今年の運用だけの結果ではない
- 中心に置くのは、「守れたか」と段ごとの数と体験談の言葉:閲覧数とエントリー数は、段の一つとして
- 管理画面で何が見えるかは、現在の仕様で確認する
「書いたとおりに運用できたか」を、最初のKPIに置く
- 企業ページに書いた連絡の日数を、守れたか:台帳の「返信日」で
- 企業ページに書いた「何を見るか」のとおりに、面接官が聞いたか:面接後の一行で
- 企業ページに書いた選考の流れと、実際が同じだったか
- 守れた割合を、月に一度:数字の目標ではなく、「守れたか」
- これが、翌年の体験談に「企業ページどおりだった」が残るかを決める:今年の運用で唯一、翌年の体験談を直接動かせるKPI
他の媒体にはない、ワンキャリアの最初のKPIです。守り方はワンキャリアで本選考を掲載するときの書き方で書きました。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「ワンキャリアは体験談に左右されるので、自社の運用の効果は測れない」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、ワンキャリアの運用を見ていますが、「測れない」と言う会社の手元を見ると、台帳がなく、段が分かれておらず、体験談を読んでおらず、「守れたか」の記録がありません。体験談に左右されるから測れないのではなく、「今年の運用で動かせるもの(守れたか)」と「去年の体験談の結果(今年の入口の数)」を分けていないから測れないのです。「守れたか」が記録されていれば、今年の運用の効果は今年測れ、その結果は翌年の体験談に出ます。当社が「測れない」の相談を受けるとき、最初にやるのは、閲覧数の見方の説明ではなく、返信の日数と面接官の「何を見るか」の実施を、今月から台帳に一行で残してもらうことです。
段を分けて、数と日数を置く
| 段 | 数 | 日数 |
|---|---|---|
| 体験談が読まれる | 管理画面で見える範囲で | — |
| 企業ページが読まれる | 同じく | — |
| エントリー・受諾 | その数 | 送ってから受諾までの日数 |
| 一次 | 進んだ数 | エントリー・受諾から一次までの日数 |
| 二次以降・最終 | 進んだ数 | 段階ごとの日数 |
| 決定 | 決まった数 | — |
「数」で、どの段で減っているかが見えます。「日数」で、どの段で待たせているかが見えます。段の意味はワンキャリアの掲載のKPI設計の「見る段」で書きました。
「こんな人」に近い学生の数を、段ごとに持つ
- 「こんな人」を一行で書く:なければ、ここで書く
- 台帳の「近さ」の項目に、送るときと来たときに印をつける:三段で足りる
- 段ごとの数を、「近い学生」だけでも出す:「一次に進んだ学生のうち、近い学生は何人」
- 「近い学生」が一次まで来ていれば、「届いている」:全体の数が少なくても
体験談の言葉を、数字と並べる
- 月に一度、新しく書かれた体験談を読む:全部を毎回読まなくてよい
- 「企業ページどおりだった」「連絡が速かった」「何を見ているか分かった」があるか:良い状態
- 「企業ページと違った」「連絡が遅かった」があるか:守れていない。直す場所
- 体験談の言葉を、台帳の「守れたか」と並べる:守れた月の体験談と、守れなかった月の体験談
- 来た学生に面談で「企業ページのどこを見て来たか」を聞き、一行で残す:体験談が出る前の、今年の言葉
独自の指標はワンキャリアの掲載のKPI設計の「ワンキャリアに独自の指標」で書きました。体験談の言葉が、数字の意味を決めます。
最初の年に置くKPIと、置かないKPI
| 置く | 置かない |
|---|---|
| 「書いたとおりに運用できたか」(返信の日数・何を見るか・流れ) | 閲覧数・エントリー数の目標値 |
| 段ごとの数と日数 | 受諾率・エントリー率の目標値 |
| 「近い学生」の段ごとの数 | 他社・媒体平均との比較 |
| 今年書かれた体験談の数と中身 | 体験談の本数の目標 |
| 止まっている段と、直したこと | 「効いた・効かない」の結論 |
最初の年は、「置かない」の側を置くと、途中の月が「未達」になり、直す前に「効かない」と判断することになります。目標値は、一年の台帳から割合が出てから、年単位で置きます。
年単位で、比べる
- 新卒は、年度で動く:月ごとの比較は、時期のずれで意味が薄い
- 今年の「守れたか」と、翌年の体験談の言葉を比べる:今年守れた分が、翌年の体験談に出たか
- 去年の体験談の言葉と、今年の段ごとの数を比べる:去年の体験談が、今年の入口にどう効いたか
- 年単位の比べ方はワンキャリアのスカウトのKPI設計の「新卒は、年単位で比べる」
「出ていない」と「測れていない」を、分ける
| 状態 | サイン | 対処 |
|---|---|---|
| 測れていない | 台帳がない、段が分かれていない、「こんな人」がない、体験談を読んでいない、年を分けていない | 五つを直す。判断はそのあと |
| 測れているが、守れていない | 「守れたか」の記録で、返信が遅れ、面接官が違うことを聞いている | 守る仕組みを直す。「効かない」ではなく「運用できていない」 |
| 測れていて、守れているが、止まっている段がある | 段ごとの数で、一つの段が大きく減っている | その段を直す |
| 測れていて、守れていて、「近い学生」が来ていない | 来ているが、近い学生が少ない | 企業ページを「こんな人」に向けて絞り、スカウトの相手を直す |
| 測れていて、守れていて、翌年の体験談に「どおりだった」が残っても、なお近い学生が来ない | 二年分の記録で変わらない | 続けるかの判断。契約の切れ目で |
「出ていない」と判断できるのは、最後の段だけです。ワンキャリアでは、二年分の記録が要ります。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 台帳を一つ作り、月に一度、管理画面から写す | 人事 |
| 返信の日数と「何を見るか」の実施を記録する | 人事と面接官 |
| 段ごとの数と日数を置く | 人事 |
| 「こんな人」を一行で書き、「近さ」の印をつける | 人事と面接官 |
| 月に一度、新しい体験談を読み、言葉を台帳に並べる | 人事と面接官 |
| 今年と去年を分けて、年単位で並べる | 人事と責任者 |
| 「出ていない」の判断 | 責任者 |
運用代行や代理店が支えられるのは、台帳の型、「守れたか」の記録の型、段の分け方、体験談の一覧の型、置くKPIと置かないKPIの整理、年単位の並べ方、「測れていない」の切り分けまでで、台帳を付けること、守ること、体験談を読むこと、「こんな人」の決定、「出ていない」の判断は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは切り分けの話です。「効果が出ていない」と「効果が測れていない」を、当社は分けて扱います。ワンキャリアでは、さらに「今年の運用ができていない」が混ざります。返信が遅れ、面接官が企業ページと違うことを聞いている状態は、「効かない」のではなく「運用できていない」で、この状態の結果で媒体を判断すると、翌年の体験談に「違った」が残った状態で撤退することになります。当社がワンキャリアで「効かない」の相談を受けるとき、最初に確かめるのは、「守れたか」が記録されているかです。記録がなければ「測れていない」、記録があって守れていなければ「運用できていない」、守れていて近い学生が来ないなら、二年分を見てから判断します。一年目の数字だけで「効かない」と決めることを、当社は勧めません。
まとめ
- 「測れない」の正体は、台帳がない・段が分かれていない・「こんな人」がない・体験談を読んでいない・今年と去年を分けていない、の五つ。この順に直す
- 閲覧数とエントリー数は入口の数字で、去年の体験談の結果でもある。中心から外し、「書いたとおりに運用できたか」を最初のKPIに置く。これが翌年の体験談を直接動かせる唯一のKPI
- 段ごとの数と日数、「こんな人」に近い学生の段ごとの数、月に一度読む体験談の言葉、を並べる
- 最初の年は、閲覧数・エントリー数・受諾率・体験談の本数の目標値を置かず、守れたか・段・近い学生・体験談の中身・止まりと直しを置く。年単位で比べる
- 「出ていない」と判断できるのは、守れていて、止まりを直して、二年分の記録でなお近い学生が来ないときだけ。それより前は「測れていない」か「運用できていない」
よくある質問
去年の体験談が悪くて、今年の運用の効果が見えません
今年の「守れたか」を記録します。返信の日数、面接官の「何を見るか」、選考の流れ。守れていれば、今年の運用の効果は「守れた」として今年測れ、翌年の体験談に出ます。今年のエントリー数は去年の体験談の結果が混ざっているので、今年の運用の効果の指標にはしません。来た学生に「企業ページのどこを見て来たか」を聞けば、今年の企業ページが効いているかは、今年分かります。
体験談を読む時間がありません
月に一度、新しく書かれた分だけを読みます。全部を毎回読まなくてよいです。読んだら、「企業ページどおりだった」か「違った」かを、一行で台帳に。この一行が、数字の意味を決めます。読まないと、閲覧数とエントリー数が何の結果か分からないまま、「測れない」が続きます。
ワンキャリアのKPIの置き直しは、御社に相談できますか
できます。当社は、台帳の型、「守れたか」の記録の型、段の分け方、体験談の一覧の型、置くKPIと置かないKPIの整理、年単位の並べ方、「測れていない」の切り分けを支えられます。台帳を付けること、守ること、体験談を読むこと、「こんな人」の決定、「出ていない」の判断は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、ワンキャリアの運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
ワンキャリアの掲載・スカウト・イベント、組み立てから相談できます
- 採用人数と時期から、掲載・スカウト・イベントの組み合わせを一緒に考えます
- ほかの新卒媒体と並べて、どこに予算を置くかを比較します
- これから申し込む場合も、料金は正規料金のままです
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