待遇を強みにできない会社のWantedlyの伝え方|隠さず面談で伝える
待遇を強みにできない。同じ職種で比べると、他社より低い。Wantedlyは待遇を前面に出さない媒体なので、「待遇の話をしなくてよい」と考えたくなります。ところが、この考え方が、面談や内定時の辞退を生みます。結論から言うと、Wantedlyが待遇を前面に出さない設計であることは、「待遇を言わなくてよい」ではなく、「待遇を伝える場所を面談に置く」ということです。待遇は隠さず、記事に「面談で伝える」と明記し、面談で事実として伝えます。Wantedlyは募集に給与や福利厚生、待遇を載せることを控えるよう案内しているので、記事には金額や箇条書きで書きません。待遇の代わりに、「働き方の実態」と「最初の数か月に任されること」を場面で書き、条件以外の比べる材料を渡します。「やりがい」「成長」で待遇の差を埋めません。待遇を変えるかは自社の判断で、この記事では扱いません。 この記事では、誤解すると起きること、隠さず面談で伝えること、記事での扱い、代わりに書くもの、埋めない言葉、待遇で選ぶ候補者、面談での答え方、分担を整理します。募集記事での待遇の扱いはWantedlyの募集記事で待遇をどう扱うか、共感型と条件型の違いは共感型と条件型の媒体の違いで書きました。
この作業の目的|待遇を知ったうえで進む候補者だけを、選考に進める
待遇を強みにできない会社の目的は、待遇で選ぶ候補者を引き留めることではなく、待遇を知ったうえで、「なぜ」と仕事の中身で進む候補者を選考に進めることです。
待遇を隠して話を聞きに来る人を増やしても、面談か内定時に待遇を知った候補者が辞退し、その時間が消えます。面談で先に伝えると、進む人は減りますが、進んだ候補者は選考以降に残ります。
「待遇を言わなくてよい」と誤解すると、起きること
| 誤解 | 起きること |
|---|---|
| 記事に待遇を書かず、面談でも触れない | 選考の途中か内定時に待遇を知り、「聞いていなかった」で辞退 |
| 「共感で来る候補者は待遇を気にしない」と考える | 共感はしていたが、最後に内定を並べたら待遇の差が大きかった。「共感で釣られた」と感じる |
| 面談で待遇を聞かれてはぐらかす | 「聞きにくい会社」が残り、選考に進まない |
| 「やりがい」「成長」で待遇の話を避ける | 候補者は「待遇を言いたくない会社」と受け取る |
| 「応相談」で済ませる | 候補者は判断できず、判断できないまま進んで途中で離れる |
共通するのは、「待遇を知る時点が後ろにずれる」ことです。ずれた分だけ、辞退が後ろで起き、消える時間が増えます。Wantedly経由の内定辞退の四つの理由はWantedly経由の内定辞退が続くときで書きました。
待遇は隠さず、「面談で伝える」と明記して、実際に伝える
- 記事に「待遇は面談でお伝えします」と一文書く:書かないことと、隠すことは違う
- 面談で、待遇を事実として伝える:聞かれる前に、面談の後半で。「お伝えしておくと、待遇は〇〇です」(金額や制度は自社の制度と管理部門で確認して、そのとおりに)
- 他社より低いなら、そう言う:「同じ職種の他社と比べると、高くはありません」。否定しない
- そのあとに、仕事の具体に戻す:「その分、最初の数か月から〇〇を任せています」
- 面談で伝えた待遇と、内定時の待遇を一致させる:変わる場合は、変わった時点で伝える
Wantedlyの設計を前提にした扱いはWantedlyの募集記事で待遇をどう扱うかの手順1と手順3で書きました。「面談で伝える」と明記したら、面談で本当に伝えることが要点です。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「Wantedlyは共感で採る媒体なので、待遇が低くても、想いを伝えれば承諾してもらえる」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、Wantedlyの運用を見ていますが、待遇を面談で伝えなかった会社の記録を段ごとに並べると、面談までは多く進み、内定時の辞退が集中しています。辞退の理由を聞くと「待遇を知ったら」で、その候補者は最初から待遇で来ない候補者でした。逆に、面談の後半で待遇を事実として伝えた会社は、面談から選考に進む数は減りますが、進んだ候補者の内定時の辞退が減っています。共感は、話を聞きに来る理由にはなりますが、承諾の理由の全部にはなりません。当社が待遇の相談を受けるとき、最初にやるのは、記事に「面談で伝える」と書かれているかと、面談で実際に伝えているかを確かめることです。
記事には、金額や箇条書きで書かない
- 募集での扱いは、公式ヘルプで確認する:Wantedlyは、募集に給与や福利厚生、待遇を載せることを控えるよう案内しています
- 金額や箇条書きで書かない:「家賃補助〇万円」「社保完備」のような書き方は、制限の対象の例に挙がっています
- 制度を魅力として伝えたいときは、背景とともに文章で:なぜその制度を作ったかを書く。記事の中心にはしない
- 「応相談」「経験による」で濁さない:記事には「面談で伝える」と明記する
- 労働条件は、遅くとも初回の面接までに明示する:公式ヘルプの案内です。面談の後半で伝える形は、この時期に収まる
条件の書き方はWantedlyの募集記事に条件をどこまで書くかで書きました。
待遇の代わりに、「働き方の実態」と「最初の数か月」を書く
| 書くもの | 何を書くか |
|---|---|
| 働き方の実態 | 「残業は〇〇の時期に集中し、それ以外は定時で帰る人が多い」「休みは前日までに伝えれば取れる」。昨年度の記録で、事実として |
| 最初の数か月に任されること | 「入って最初の月は、〇〇の案件を先輩と二人で持つ。二か月目から△△を一人で」。小さい会社ほど、ここが具体になる |
| 一日の場面 | 「午後は自分の判断で□□を進める」 |
| 一緒に働く人 | 「この記事を書いている私は、去年〇〇を担当していました」 |
| 「こういうとき、こうする」 | 「納期が厳しいとき、うちは〇〇する」。Wantedlyで自社らしさを言葉にする方法 |
待遇で比べたときに差があるなら、待遇以外で比べる材料を、待遇と同じくらい具体に渡します。「働き方の実態」は、候補者が待遇の次に見るものです。書き方はWantedlyの募集記事で待遇をどう扱うかの手順5で書きました。
「やりがい」「成長」で、埋めない
- 「やりがい」は、候補者の側が感じるもので、会社が約束するものではない
- 「成長できる」は、待遇の代わりにならない:候補者は「待遇が低い分、成長で」と受け取る
- 「若いうちから裁量」は、具体がないと「人手が足りない」に見える:「最初の月から〇〇を任される」と場面で
- 「将来の昇給」「評価次第」は、約束にならない:自社の制度で確認できる範囲だけ、事実で
- 待遇の差を、言葉で埋めようとしない:埋めるのは、実態と場面
「やりがい」「成長」「裁量」は、待遇を言いたくないときに出てくる言葉です。出てきたら、場面に書き換えます。避ける言葉はWantedlyのストーリーで避けることで書きました。
待遇で選ぶ候補者との、関係
- 待遇で選ぶ候補者は、Wantedlyの設計と合わない:それを否定しない。「今回は合わないかもしれません」と、面談で正直に
- 面談で待遇を伝えた時点で離れる候補者は、最初から待遇で来ていた候補者:離れることは、面談の時間が消えないこと
- 待遇で選ぶ候補者に、「やりがい」で引き留めない:引き留めても、内定時に離れる
- スカウトの相手を、待遇を志向に書いていない人から選ぶ:「安定した収入」「福利厚生が整った」と書いている人は後回し。Wantedlyのスカウトのターゲット
- 待遇で来る候補者との関係はWantedlyの募集記事で待遇をどう扱うかの手順4
面談で、待遇を聞かれたときの答え方
- 聞かれたら、当日、事実で答える:はぐらかさない
- 「他社より低いですよね」と言われたら、否定しない:「はい。その分、最初の数か月から〇〇を任せています」と、仕事の具体に戻す
- 「今後上がりますか」と聞かれたら、約束しない:自社の制度で確認できる範囲だけ。「制度は〇〇で、それ以上は約束できません」
- 聞かれなくても、面談の後半で伝える:聞きにくい候補者がいる
- 面談に出る人が全員、同じことを言える:待遇の一枚を、面談に出る人が持つ
面談の設計はWantedlyのカジュアル面談の設計で書きました。「お互いを知る場」で待遇を伝えることは、場の形を壊しません。隠すことが、壊します。
待遇そのものを変えるかは、この記事では扱わない
待遇を上げるか、制度を変えるかは、自社の経営の判断で、この記事の範囲ではありません。この記事が扱うのは、「いまの待遇を、どこでどう伝え、代わりに何を書くか」です。
待遇を変えないまま、伝える場所と書くものを変えるだけで、辞退の時点が前に来て、面談の時間が消えなくなります。待遇を変える判断は、その記録を見てから、責任者と管理部門で行ってください。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 記事に「待遇は面談で伝える」と明記する | 人事 |
| 面談で待遇を事実として伝える | 面談に出る人。待遇の一枚を持つ |
| 待遇の一枚を作る | 人事と管理部門 |
| 「働き方の実態」を昨年度の記録で書く | 人事 |
| 「最初の数か月に任されること」を場面で | 現場の人が話し、人事が書く |
| 記事から「やりがい」「成長」を抜き、場面に書き換える | 人事 |
| スカウトの相手を待遇で選んでいない人から | 送る人 |
| 待遇そのものを変えるかの判断 | 責任者と管理部門 |
運用代行や代理店が支えられるのは、伝える場所の整理、記事の型、面談で伝える形の型、働き方の実態の集め方までで、待遇の決定と記載、面談で伝えること、仕事の具体を書くことは企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これはどこまでやるかの線引きの話です。当社がWantedlyで待遇の相談を受けるとき、当社が持てるのは、伝える場所の整理、記事を働き方の実態と最初の数か月に揃えること、面談で伝える形の型までです。待遇そのものを決めること、変えるかの判断、面談で伝えることは、企業の側です。当社が線を引くのは、「Wantedlyは共感の媒体だから、待遇は聞かれるまで言わない運用にしたい」という依頼です。当社は、その運用を提案しません。聞かれるまで言わない分は、内定時の辞退に戻ってきて、共感で来た候補者に「釣られた」が残ります。当社が提案するのは、記事に「面談で伝える」と明記し、面談の後半で事実として伝え、その隣に仕事の具体を同じ重さで置くことです。
まとめ
- Wantedlyが待遇を前面に出さない設計であることは、「待遇を言わなくてよい」ではなく「伝える場所を面談に置く」こと。隠すと内定時に辞退し、共感で来た候補者に「釣られた」が残る
- 記事に「待遇は面談で伝える」と明記し、面談の後半で聞かれる前に事実として伝える。他社より低いなら否定せず、仕事の具体に戻す
- 募集には待遇を金額や箇条書きで書かない(公式ヘルプの案内)。制度を伝えるなら背景とともに文章で。「応相談」で濁さない
- 待遇の代わりに、「働き方の実態」を昨年度の記録で、「最初の数か月に任されること」を場面で書く。「やりがい」「成長」「裁量」で埋めない
- 待遇で選ぶ候補者は否定せず「合わないかもしれない」と正直に。面談に出る人全員が待遇の一枚を持ち同じことを言う。待遇を変えるかは自社の判断
よくある質問
面談で待遇を伝えると、話を聞きに来た候補者が減りそうです
減ります。減るのは、待遇を知ったら来ない候補者で、その候補者は内定時に辞退していた候補者です。面談から選考に進んで残る候補者の数と、消える面談の時間で比べると、面談で伝えるほうが、時間あたりの結果は良くなります。話を聞きに来た数だけで判断しないことが大切です。
「働き方の実態」を書こうにも、記録がありません
社員に聞きます。「昨年度、残業が多かった時期はいつか」「休みはどう取ったか」「在宅はしたか」。数人分の答えで、実態は書けます。記録を整えてから書こうとせず、聞いた答えを本人の言葉で置くところから始めます。ストーリーで「先週の一日」を書くと、働き方の実態は自然と入ります。
待遇を強みにできない会社のWantedlyの運用は、御社に相談できますか
できます。当社は、伝える場所の整理、記事の型、面談で伝える形の型、働き方の実態の集め方を支えられます。待遇の決定と記載、面談で伝えること、仕事の具体を書くことは、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyの運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
- Wantedly ヘルプ|給与など労働条件はいつ明示するべきか?
- Wantedly ヘルプ|制限対象:給与、福利厚生、待遇に関する内容が箇条書きまたは具体的な金額で記載されている
- Wantedly ヘルプ|カジュアル面談とは
本記事は 2026/9/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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