ミッションが言葉になっていない会社のWantedly|「なぜ」の場面で書く
Wantedlyの会社ページを作ろうとして、「ミッション」の欄で止まる。社内に、ミッションやビジョンの言葉がない。「なぜやるのか」と聞かれても、「仕事だから」「頼まれたから」で、一文にならない。無理に作ろうとして、どこかで見たような一文になる。結論から言うと、ミッションの一文がなくても、代表の「なぜ」の場面があれば、Wantedlyの会社ページは成立します。無理に作りません。「始めたとき何に困っていたか」「最初のお客さんはどう見つけたか」「辞めなかった理由」を代表に聞き、その場面を書きます。場面から繰り返し出る言葉があれば、それを一文にし、社内の数人が自分の言葉で言えるようになってから載せます。言えないうちは、場面だけで足ります。スカウトでも、ミッションではなく「なぜ」の場面の一文を置きます。 この記事では、ミッションがないと起きやすい失敗、場面で成立する理由、聞き方、一文にする手順、社内で言えるまで載せないこと、スカウトでの扱い、分担を整理します。ミッションの書き方はWantedlyの会社ページでミッションを伝える書き方、会社ページの基本はWantedlyの会社ページで最初に書くことで書きました。この記事は、「ミッションがない」という状態から始める場合です。
この作業の目的|「一文」ではなく「場面」で、候補者に「なぜ」を渡す
Wantedlyの候補者が会社ページで読むのは、ミッションの一文そのものではなく、その一文の裏にある「なぜこの会社があるのか」です。一文がなくても、「なぜ」が場面で書かれていれば、候補者は読めます。
目的は、ミッションを作ることではなく、候補者が「この会社の『なぜ』に自分が重なるか」を判断できる場面を渡すことです。
ミッションがないと、起きやすい失敗
| 失敗 | 何が起きるか |
|---|---|
| 無理に一文を作る | 「〇〇を通じて社会に貢献する」のような、どの会社でも書ける一文になる。候補者に響かず、社内でも使われない |
| 他社のミッションを参考にする | 似た一文になり、候補者が「どこかで見た」と感じる |
| 「なぜやるのか」の欄が、事業説明になる | 「〇〇の製造販売を行っています」。「なにを」であって「なぜ」ではない |
| スカウトで想いを語れない | ミッションがないので、共感を伝える文面が書けず、条件の文面になる |
| ミッションの欄を空にする | 「なぜ」がない会社に見える |
| コンサルに作ってもらう | 社内の言葉ではなく、代表も社員も自分の言葉で言えない |
共通するのは、「一文を作ること」を目的にしていることです。目的は、「なぜ」を候補者に渡すことです。
ミッションの一文がなくても、場面で成立する理由
- 候補者は、一文ではなく、一文の裏の「なぜ」を読む:「なぜこの会社を始めたか」「なぜ続けているか」の場面があれば、一文は要らない
- 場面は、一文より具体で、共感の入口になる:「〇〇で困っている人を見て、△△を始めた」は、「社会に貢献する」より、候補者が自分と重ねやすい
- 場面は、社内で使われている:代表が普段話していることなので、社員も知っている。作った一文は、社内で使われない
- 場面から、あとで一文が出てくることがある:先に場面、あとで一文。逆にしない
「ミッションの欄」は、「私たちのなぜ」として場面を書けば成立します。Wantedlyの会社ページでミッションを伝える書き方の手順2で書きました。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「Wantedlyは共感の媒体なので、ミッションがないと使えない」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、Wantedlyの運用を見ていますが、立派なミッションの一文があっても、その裏の場面がなく、社員が自分の言葉で言えない会社の会社ページは、候補者に読まれていません。逆に、ミッションの一文がなく、「私たちのなぜ」に代表の「始めたとき、〇〇で困っている人を見て」の場面だけを書いた会社の会社ページは、話を聞きに来られています。候補者が重なるのは、一文ではなく場面です。当社がミッションの相談を受けるとき、最初にやるのは、一文を作る手伝いではなく、代表に「会社を始めたとき、何に困っていましたか」と聞いて、その答えを書き起こすことです。書き起こした場面で、会社ページの「なぜ」は埋まります。
「なぜ」の場面の、聞き方
代表に、「ミッションは何ですか」と聞かないことが要点です。場面を聞きます。
| 聞くこと | 出てくるもの |
|---|---|
| 「会社を始めたとき、何に困っていましたか」 | 始めた理由の場面。「〇〇で困っている人を見て」「自分が△△で困って」 |
| 「最初のお客さんは、どうやって見つけましたか」 | 事業の原点の場面。「知り合いの□□さんが」「✕✕で声をかけられて」 |
| 「辞めようと思ったことはありますか。なぜ辞めなかったのですか」 | 続けている理由の場面。「〇〇さんに『助かった』と言われて」 |
| 「いまの仕事で、一番嬉しかった場面は」 | 「なぜ」が最も出やすい場面 |
| 「これだけは譲れない、と決めていることは」 | 判断の軸。「こういうとき、こうする」 |
代表が話すのは短い時間で、人事が聞いて書き起こします。書かせない考え方はWantedlyのストーリーで代表の考えを書く方法の手順2、聞いて整える手順はWantedlyの記事が書けないときの整理法で書きました。
場面から、繰り返し出る言葉を拾って一文にする
- 書き起こした場面を、代表と人事で読み返す
- 繰り返し出てくる言葉を探す:「困っている人を放っておけない」「〇〇が当たり前になってほしい」「△△さんに助かったと言われる」
- 繰り返し出る言葉があれば、それを整えて一文にする:新しく考えない。すでにある言葉を整える
- 繰り返し出る言葉がなければ、一文は作らない:場面だけで、会社ページは成立する
- 一文ができても、場面を消さない:一文と場面の両方を置く。一文だけにすると、浮く
「新しく考えない」が要点です。考えた一文は、社内のものにならず、浮きます。
社内の数人が、自分の言葉で言えるまで載せない
- 一文ができたら、社内の数人に「これを自分の言葉で言ってみてほしい」と頼む
- 言えなければ、まだ社内のものになっていない:会社ページに載せる前に、社内で使う
- 社内で使う場面を作る:判断に迷ったとき、新しい人が入ったとき、「うちは〇〇だから」と一文で言えるか
- 社員が言えるようになってから、会社ページに載せる:候補者が面談で社員に聞いたとき、社員が自分の言葉で答えられる
- 載せるまでの間は、場面だけを載せておく:空にしない
社員が言えない一文を載せると、面談で「ミッションについてどう思いますか」と聞かれた社員が答えられず、候補者に「会社ページと違う」が残ります。
スカウトでは、「なぜ」の場面の一文を置く
- スカウトの文面で、ミッションの一文を引用しない:あっても引用しない。相手には響かない
- 相手の「なぜ」と、自社の「なぜ」の場面を、一文ずつ:「〇〇のために△△をされていると書かれていて。うちも、□□で困っている人を見て始めた会社です」
- 場面のほうが、一文より重なりが見える:相手が自分の場面と重ねられる
- ミッションがない会社ほど、スカウトの共感は場面で伝える:Wantedlyのスカウトで共感を伝える書き方
共感は、ミッションの一文で伝わるものではなく、場面の重なりで伝わるものです。
ミッションが「ない」ままでよい場合
- 代表の「なぜ」の場面が、会社ページに書かれている
- その場面を、社員も知っていて、自分の言葉で話せる
- 判断に迷ったとき、場面に戻って決められる:「〇〇で困っている人のために、なら」
- 候補者が面談で「なぜこの会社を」と聞いたとき、面談に出る人が場面で答えられる
この四つがあれば、ミッションの一文がなくても、Wantedlyの運用は回ります。一文は、あれば便利ですが、なくても困りません。無いことを、欠けていると感じなくてよいです。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 「なぜ」の場面を、代表に聞く | 人事が聞き、代表が話す |
| 書き起こして、会社ページの「私たちのなぜ」に置く | 人事。代表が「言いそうか」を確認 |
| 繰り返し出る言葉を拾い、一文にするかを決める | 代表と人事 |
| 社内の数人に言ってもらい、載せるかを決める | 人事と社員 |
| スカウトで「なぜ」の場面の一文を置く | 送る人 |
| 面談で「なぜ」を場面で答える | 面談に出る人 |
運用代行や代理店が支えられるのは、聞く質問の型、書き起こしと整えること、一文にする手順、会社ページの「なぜ」の型、スカウトの文面の型までで、場面を話すこと、一文を作るかの判断、社内で言えるかの確認は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは順番の話です。当社がWantedlyで「ミッションがない」という相談を受けたとき、一文を作るところから始めません。先に、代表に「会社を始めたとき、何に困っていましたか」と聞き、その場面を書き起こします。場面が書けた時点で、会社ページの「なぜ」は埋まり、Wantedlyの運用は始められます。一文は、場面を書いたあとに、繰り返し出る言葉があれば整え、なければ作りません。逆に、一文を先に作ると、その一文に合わせて場面を探すことになり、場面が一文の説明になって、候補者に響きません。当社が勧める順番は、場面を聞く、書く、運用を始める、繰り返し出る言葉があれば一文に、社内で言えるようになったら載せる、です。一文を待って運用を始めない、が最も重い一つです。
まとめ
- ミッションの一文がなくても、代表の「なぜ」の場面があれば、Wantedlyの会社ページは成立する。候補者は一文ではなく場面で重なる
- 無理に作ると、どの会社でも書ける一文になり、社内で使われず、浮く。他社を参考にしない、コンサルに作ってもらわない
- 代表に「ミッションは」と聞かず、「始めたとき何に困っていたか」「最初のお客さん」「辞めなかった理由」を聞き、人事が書き起こす
- 場面から繰り返し出る言葉があれば整えて一文に、なければ作らない。一文ができても場面を消さない
- 社内の数人が自分の言葉で言えるまで載せず、載せるまでは場面だけを置く。スカウトでも一文ではなく場面で共感を伝える
よくある質問
代表が「なぜ」を聞かれても、「儲かるから」「頼まれたから」しか言いません
それも場面の入口です。「誰に頼まれましたか」「その人は何に困っていましたか」「儲かると思った最初のきっかけは」と、一つ聞き返します。「頼まれた」の裏には、頼んだ人の困りごとがあり、そこに「なぜ」があります。「社会のため」のような言葉が出なくてよいです。「〇〇さんが困っていて、それを何とかしたかった」で、候補者には届きます。
一文がないと、スカウトで何を書けばよいか分かりません
相手の「なぜ」と、自社の「なぜ」の場面を、一文ずつ置きます。「〇〇のために△△をされていると書かれていて。うちも、□□で困っている人を見て始めた会社です」。ミッションの一文より、場面のほうが、相手は自分の場面と重ねられます。書き方はWantedlyのスカウトで共感を伝える書き方で書きました。
ミッションが言葉になっていない会社のWantedlyは、御社に相談できますか
できます。当社は、聞く質問の型、書き起こしと整えること、一文にする手順、会社ページの「なぜ」の型、スカウトの文面の型を支えられます。場面を話すこと、一文を作るかの判断、社内で言えるかの確認は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyの運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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