経営層にWantedlyの成果を説明する方法|報告の3つの軸と型
Wantedlyを回している。経営層に成果を説明する場が来る。人事は「閲覧数」「応援数」「スカウトの送信数」を並べ、経営は「で、採れたのか」「社員の時間を使って、見合うのか」と返す。噛み合わないまま、「様子を見る」で終わる。結論から言うと、経営層への説明は、「閲覧数」ではなく、「来た人が記事のどこに重なったと言ったか」「段ごとの止まりとその直し」「残った記事と会社ページと社員の協力」の三つの軸で行います。途中の月は「四つが回っているか」だけを伝え、数字の目標を先に置きません。悪い数字は隠さず、「止まりの場所と直し」で報告します。一年の報告で、「続ける・配分を変える・小さくする・やめる」を提案し、記事が契約後も残ることを軸に入れます。 この記事では、経営が知りたいことと人事が報告しがちなことのずれ、三つの軸、途中の月、悪い数字、一年の報告、資産の軸、一枚の型、分担を整理します。KPIの置き方はWantedlyのスカウト運用のKPI設計、導入時の説明はWantedlyの導入を社内に説明するときの整理、OfferBoxの場合は経営層にOfferBoxの成果を説明する方法で書きました。
この作業の目的|経営の判断に要る形で、渡す
経営層が判断したいのは、「続けるか、配分を変えるか、やめるか」です。その判断に要るのは、閲覧数ではなく、「こんな人」に届いているか、社員の時間に見合っているか、翌年にどう効くか、です。
目的は、人事が持っている数字と言葉を、経営の判断に要る形に組み替えて渡すことです。
経営が知りたいことと、人事が報告しがちなことの、ずれ
| 経営が知りたいこと | 人事が報告しがちなこと | ずれ |
|---|---|---|
| 採れたか、採れそうか | 閲覧数、応援数 | 入口の数字で、出口が見えない |
| 「こんな人」が来ているか | 「話を聞きに行く」の数、返信数 | 数で、合う度合いが見えない |
| 社員の時間は見合うか | 記事の本数 | 社員が何時間使ったかと、それで何が来たかが並んでいない |
| 何が止まっていて、どう直すか | 「まだ途中です」 | 止まりの場所が見えない |
| 続けるか、やめるか | 「もう少し様子を」 | 判断の材料がない |
| 翌年にどう効くか | (報告しない) | 記事・会社ページ・社員の協力が資産として見えない |
Wantedlyに特有のずれは、「社員の時間」です。経営は、社員が採用に使った時間を見ています。人事が記事の本数だけを報告すると、「その時間で、何が来たのか」に答えられません。
報告の、三つの軸
軸1|来た人が、記事のどこに重なったと言ったか
- 「こんな人」を、報告の最初に一行で置く:「〇〇の仕事の中身で選ぶ、△△を自分で始めた人」
- 話を聞きに来た人のうち、「こんな人」に近い人が何人か:数と、近さ
- その人が、面談で「記事のどこを見て来たか」と言った言葉を、一つか二つ:「□□のストーリーの、✕✕の場面に重なった」
- 近い人が来て、場面を挙げていれば、「届いている」:数が少なくても
- 来ていなければ、「届いていない」:閲覧が多くても
Wantedlyの成果は、閲覧の数ではなく、来た人の言葉に出ます。言葉の集め方はWantedlyの募集記事の反応を見て直す手順の「面談で聞く言葉を、材料にする」で書きました。
軸2|段ごとの止まりと、その直し
- 段ごとの数を並べる:読んだ→返信(または「話を聞きに行く」)→面談→選考→内定。合計ではなく
- どの段で止まっているかを、一つ指す:「返信は来ているが、面談に進まない」
- その段の直しを、一つ書く:「返信に翌日までに返す形にした」「面談の形を記事の末尾に書いた」
- 直しの前後で、その段の数がどう変わったか
- 止まりを隠さない:止まりと直しが、「運用している」の証拠
段の見方はWantedlyのスカウト運用のKPI設計の「見る段と、それぞれの意味」で書きました。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「Wantedlyの成果は閲覧数と応援数で示せる」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、多くの会社の経営報告を見ていますが、閲覧数と応援数を中心に置いた報告は、経営に「で、採れたのか」「社員の時間は」と返され、翌年に切られています。続いている会社の報告は、「来た人が、記事のどの場面に重なったと言ったか」を最初に置き、社員が使った時間と、それで来た人を並べ、残った記事を添えています。経営は、閲覧数より、「社員の時間で、こんな人が来て、記事が残った」を見ています。当社が経営報告の相談を受けるとき、最初にやるのは、閲覧数の推移のグラフを作ることではなく、面談で聞いた言葉を一覧にして、「こんな人」と並べることです。
軸3|残った記事と、会社ページと、社員の協力
- ストーリーの本数と、誰が話したか:「〇本。話した社員は△人」
- 会社ページの「なぜ」が、代表の言葉の場面になったか
- 募集記事の型が、一つできたか:翌年はそれで
- 社員の協力の形:「月に一人、話す形ができた。面談に出る人が□人」
- 話を聞きに来た人の言葉の一覧:翌年の記事の材料
- これらは、契約が終わっても残る:Wantedlyのコンテンツを資産として貯める考え方
初年度は、この軸が最も重い成果です。採れていなくても、残ったものがあれば、「投資した年」として説明できます。
途中の月は、「四つが回っているか」だけを伝える
- 数字の目標を、先に置かない:置くと、途中の月が「未達」の報告になる
- 伝えるのは、「会社ページ・ストーリー・募集記事・スカウトの四つが、揃って回っているか」:回っていれば「回っている」、止まっていれば「〇〇で止まっていて、△△を直している」
- 月に一度、短く:段ごとの数と、止まりと直しと、今月出した記事。一枚で
- 「こんな人」に近い人が来たら、その月に伝える:数字の月次より、この一報が経営に届く
- 社員が話した時間を、月に添える:「今月は□□さんが短い時間、話した」
悪い数字を、隠さず報告する
- 悪い数字は、「止まりの場所」として報告する:「返信が少ない」ではなく、「返信の段で止まっていて、相手のストーリーから一文を拾う形に変えた」
- 原因の候補を、一つか二つ
- 直したことと、直す予定を分ける
- 「効いていない」と自分で結論を出さない:続けるかの判断は、一年の報告で
- 記事が止まっていたら、それも報告する:Wantedlyの更新が止まってしまったとき
一年の報告で、「続ける・配分を変える・小さくする・やめる」を提案する
- 三つの軸で、一年をまとめる
- 人事と社員が使った時間を入れる:「人事は週に〇枠、社員は月に一人が短い時間」。時間あたりで見られるように
- 他の経路と、「こんな人に近い人が面談まで来た数」と「時間」で並べる:閲覧数と応募数を並べない
- 提案を、四つのどれかで:続ける(同じ配分)、配分を変える(募集を絞る、スカウトを減らす)、小さくする(月に一本と読める数だけ)、やめる(契約の切れ目で。記事は残す)
- 「やめる」でも、残ったものを示す:会社ページと記事は、次の経路でも使える
判断は経営が行い、人事は提案します。提案がない報告は、「様子を見る」になります。
一枚の型
- 「こんな人」:一行
- 段ごとの数:読んだ→返信→面談→選考→内定。今月と累計
- 来た人のうち近い人の数と、その人が挙げた記事の場面
- 止まっている段と、直したこと、次に直すこと
- 今月出した記事と、話した社員
- 残ったもの:ストーリーの本数、会社ページ、募集記事の型、社員の協力の形
- 人事と社員の時間
- 提案(一年の報告のみ):続ける・配分を変える・小さくする・やめる
八つで一枚。閲覧数と応援数は、参考として末尾に置くか、置きません。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 「こんな人」を一行で報告の最初に置く | 人事 |
| 段ごとの数を台帳から出す | 人事 |
| 面談で聞いた言葉を一覧にする | 人事と面談に出た人 |
| 止まりと直しを一つずつ書く | 人事 |
| 残ったものを書き出す | 人事 |
| 人事と社員の時間を出す | 人事責任者 |
| 提案を四つのどれかで書く | 人事責任者 |
| 判断する | 経営 |
運用代行や代理店が支えられるのは、一枚の型、段ごとの台帳の型、面談の言葉の一覧の型、止まりの切り分け、他の経路との並べ方までで、「こんな人」の一行、面談で聞くこと、提案、報告そのものは企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは数字の読み方の話です。Wantedlyの経営報告で「閲覧数」や「応援数」を中心に置くと、経営は「その数は多いのか少ないのか」と聞き、人事は他社の数を探し、他社の数は他社の記事と社員の結果で、自社の判断に使えません。当社がWantedlyの経営報告で勧める数字は、「段ごとの数」と「来た人のうち近い人の数」で、これは他社と比べず、自社の先月と今月で比べられます。そして、数字より重いのが、来た人が挙げた「記事の場面」です。「〇〇のストーリーの△△の場面に重なった」という言葉が一つあれば、経営は「記事が届いている」と分かります。閲覧数は、その言葉の代わりにはなりません。
まとめ
- 経営が知りたいのは「採れたか・社員の時間は見合うか・続けるか」で、閲覧数・応援数・送信数は入口の数字。Wantedlyに特有のずれは「社員の時間」
- 三つの軸は、来た人が記事のどこに重なったと言ったか・段ごとの止まりと直し・残った記事と会社ページと社員の協力。「こんな人」を一行で最初に置く
- 途中の月は「四つが回っているか」だけを一枚で伝え、数字の目標を先に置かない。社員が話した時間を月に添える
- 悪い数字は「止まりの場所と直し」として隠さず報告する。記事が止まっていたら、それも
- 一年の報告で、人事と社員の時間を入れ、「続ける・配分を変える・小さくする・やめる」を提案する。やめても記事は残ることを示す
よくある質問
経営から「閲覧数が少ない」と言われます
閲覧数は入口の数字で、成果ではないと伝えます。代わりに、来た人のうち「こんな人」に近い人の数と、その人が挙げた記事の場面を示します。近い人が来て場面を挙げていれば、閲覧数が少なくても届いています。閲覧数を上げることが目的になると、記事が広く薄くなり、来る人が合わなくなります。Wantedlyの応募者の質が合わないときの直し方
初年度で、面談まで来た人がゼロです
三つ目の軸「残った記事と会社ページと社員の協力」を中心に報告します。ストーリーの本数、会社ページの「なぜ」、募集記事の型、話した社員、面談に出る形。これが残っていれば、初年度は「翌年の元を作った年」として説明でき、残っていなければ、そこが直す場所です。止まっている段と直しを添え、「効かない」の判断は二年目の記録でと伝えます。
Wantedlyの経営報告の整理は、御社に相談できますか
できます。当社は、一枚の型、段ごとの台帳の型、面談の言葉の一覧の型、止まりの切り分け、他の経路との並べ方を支えられます。「こんな人」の一行、面談で聞くこと、提案、報告そのものは、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyの運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/12 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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