掲載のKPI|閲覧数ではなく直した日と面談数で見る
掲載のKPIを置きたい。ところが、閲覧数とエントリー数を並べ、数を増やすために良く見せる言葉を足し、一度出したら年内は直さず、エントリーが減ったら前の掲載に戻し、面談に来た人が合っているかは見ていない。結論から言うと、掲載のKPIは閲覧数とエントリー数ではなく、「近い人が面談まで来た数」と「掲載を直した日」と「エントリーから面談までの日数」の三つです。閲覧数は媒体の中の指標で、増やしても近い人が来るとは限らず、エントリー数は良く見せるほど増えて辞退で戻ってきます。掲載は出したら止まる運用になりやすいので、「直した日」を記録して、直す前と後で近い人の面談数を比べます。掲載を直すとエントリーは減るのが普通で、減ったことを失敗と読むと元の掲載に戻ります。 媒体のKPIの位置づけは媒体別のKPI設計で書きました。この記事は、掲載のKPIを書きます。
この作業の目的|掲載を、「出して終わり」から「直して比べる」に変える
掲載は、一度作ると運用の手が入りません。スカウトは毎週送るので数字が動きますが、掲載は出したら数字が受け身になり、「閲覧数が少ない」で終わります。
目的は、掲載に「直した日」という欄を持ち、直す前と後で近い人の面談数を比べられるようにすることです。比べられれば、掲載は改善できる運用になります。
掲載のKPIで、起きる失敗
| 失敗 | 何が起きるか |
|---|---|
| 閲覧数をKPIにする | 閲覧を増やす工夫(見出しを強くする、写真を派手にする)に寄り、近い人が来ない |
| エントリー数をKPIにする | 良く見せるほど増える。増えた分が選考中と内定後の辞退で戻ってくる |
| 出したら更新しない | 一年間同じ掲載で、数字が受け身になる |
| 直す前と後を比べない | 直した効果が分からず、直す習慣が付かない |
| エントリーが減ったら戻す | 正直に書いた掲載を、数が減ったことで元に戻す |
| 面談に来た人が近いかを見ない | 数だけが残り、質が追えない |
共通するのは、掲載を「露出の量を増やすもの」として測っていて、「近い人に届けるもの」として測っていないことです。
置くのは、三つ
| KPI | 数え方 | 見方 |
|---|---|---|
| 近い人が面談まで来た数 | 掲載経由で面談に来た人のうち、「こんな人」に近かった人の数 | 月に一度。逆算した必要数と比べる |
| 掲載を直した日 | いつ、どこを直したかの記録 | 直した日を境に、前後の近い人の面談数を比べる |
| エントリーから面談までの日数 | エントリーから面談の日までの日数 | 週に一度。延びると面談に来る数が減る |
三つで、「結果」「直した効果」「速さ」が分かります。閲覧数とエントリー数は、下の階に置きます。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「掲載の成果はエントリー数で測れて、エントリーが多い掲載が良い掲載だ」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、掲載の運用を見ていますが、エントリー数を追った会社の掲載は、良く見せる言葉が増えていきます。「成長できる」「風通しがいい」「若手が活躍」。この言葉を足すとエントリーは増え、選考の途中で「思っていたのと違う」が増え、内定後の辞退が増えます。エントリーの数は、掲載の力というより、良く見せた度合いを表します。当社が最初にお願いするのは、エントリー数をKPIから外し、「近い人が面談まで来た数」に置き換えることです。置き換えると、掲載に仕事の中身と最初の年と条件を書くことになり、エントリーは減って、近い人の面談が増えます。掲載を直した後にエントリーが減ったとき、「掲載が悪くなった」と読むか「絞れた」と読むかで、その後の一年が分かれます。分け方は、近い人の面談数を直した日の前後で比べることです。
閲覧数の、扱い
- 閲覧数は、下の階の数:掲載が見られているかを確かめるための数
- 閲覧が少ないなら、媒体の中の露出を見る:掲載の位置、更新の頻度、媒体の仕様
- 閲覧が多くてエントリーが少ないなら、掲載の中身を見る:仕事の中身が読めないか、条件が無いか
- 閲覧が多くて近い人の面談が少ないなら、絞りの言葉を見る:誰に向けた掲載か分からない
- 閲覧数を増やす工夫を、KPIにしない:見出しを強くすると閲覧は増えて、近い人は増えない
閲覧数は、原因を探すときに見る数で、追う数ではありません。
直した日を記録して、前後で比べる
- 直した日と、直した箇所を記録する:「〇月〇日、職種名を『営業』から『〇〇の△△に□□を売る営業』に変えた」
- 前後の期間を、同じ長さで比べる:直した日の前一か月と、後一か月
- 比べるのは、近い人の面談数:エントリー数ではなく
- 一度に一箇所だけ直す:職種名と条件を同時に直すと、どちらが効いたか分からない
- 年に数回、直す予定を先に入れる:「四半期に一度は直す」と決めておく。出して終わりにしない
- 直した記録を、翌年に渡す:担当が変わっても、何を直してどうなったかが残る
掲載の運用は、この記録があるかどうかで決まります。
エントリーが減ることの、読み方
- 正直に書くと、エントリーは減る:減るのは、良く見せた言葉で来ていた人
- 近い人の面談数が同じか増えていれば、直った状態:エントリーが減って面談が減っていないなら、絞れている
- 近い人の面談数も減ったなら、絞りすぎか、届いていない:閲覧数を見て、露出と中身のどちらかを直す
- 選考中の離脱と内定後の辞退を、並べて見る:直した効果は、ここに出る。内定辞退の理由の分け方
- 経営に、先に説明する:「掲載を直すとエントリーは減ります。近い人の面談数で見ます」
エントリーの数だけで判断すると、直した掲載は毎回元に戻ります。
月と年の、見方
| 頻度 | 見るもの | 直すこと |
|---|---|---|
| 週に一度 | エントリーから面談までの日数 | 延びていれば、返信の担当と日程の候補 |
| 月に一度 | 近い人の面談数、閲覧数(参考)、エントリー数(参考) | 近い人の面談数が減っていれば、掲載のどこを直すか一つ決める |
| 四半期に一度 | 直した日の前後の比較 | 次に直す箇所を一つ決める |
| 年に一度 | 三つの前年比、直した記録の一覧 | 翌年の掲載の作り方と、直す予定 |
四半期に一度、直す場を先に予定に入れることが、掲載を止まらせない方法です。
媒体ごとに、変わる点
- OfferBox:企業ページが掲載に相当する。オファーを受けた学生が読む場なので、文面と同じ言葉で書く
- Wantedly:募集記事が掲載で、記事を増やせるのが特徴。記事ごとに「話を聞きたい」の数と、面談に来た近い人の数を割る。Wantedlyのスカウト運用のKPI
- ワンキャリア:企業ページと体験談が並ぶ場。掲載を直しても体験談は直せないので、体験談に書かれていることに答える形で掲載を直す。ワンキャリアのスカウト運用のKPI
三つとも、置く三つは同じで、「直せる場所」と「直せない場所(体験談)」の違いがあります。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 掲載に書く「仕事の中身・最初の年・条件」を出す | 配属先の責任者 |
| 掲載を作り、直した日と箇所を記録する | 人事か代行 |
| 四半期に一度の直す場を予定に入れる | 採用の責任者 |
| 週に一度、エントリーから面談までの日数を見る | 人事 |
| 近い人かどうかを台帳に付ける | 面談を担当した人 |
| 経営に「直すとエントリーは減る」を先に説明する | 採用の責任者 |
| 直した記録を翌年に渡す | 人事 |
運用代行や代理店が支えられるのは、掲載の下書き、直す箇所の提案、記録と集計までで、中身を出すこと、直すことの決定、経営への説明は社内が担います。
エージェントベストの見解
掲載のKPIで、当社が先にお伝えしているのは、「掲載を直す予定を先に入れていない会社は、一年同じ掲載のままになる」ということです。スカウトは毎週の作業があるので手が入りますが、掲載は出した時点で作業が終わり、次に触るきっかけがありません。申し込んだあとに掲載が一年動かない会社に共通するのは、「直す必要があれば直す」としていて、予定に入っていないことです。当社が案内するのは、掲載を出す日に、次に直す日を予定に入れることです。四半期に一度、三十分でよく、「近い人の面談数を見て、一箇所直す」だけの場です。予定に入っていれば、繁忙期でも一箇所は直ります。直す箇所は、その時点で一番効きそうなところで足り、直した日を記録して前後を比べれば、翌年の担当に知見が残ります。掲載の改善は、才能ではなく、予定です。
まとめ
- 掲載のKPIは閲覧数とエントリー数ではなく、「近い人が面談まで来た数」「掲載を直した日」「エントリーから面談までの日数」の三つ
- エントリー数は良く見せるほど増え、選考中と内定後の辞退で戻ってくる。閲覧数は原因を探すときに見る下の階の数
- 直した日と箇所を記録し、前後の同じ長さの期間で近い人の面談数を比べる。一度に一箇所だけ直す
- 掲載を直すとエントリーは減るのが普通。近い人の面談数が減っていなければ、絞れている
- 掲載を出す日に、次に直す日を予定に入れる。四半期に一度、三十分で一箇所
よくある質問
エントリーが減ったことを、上司にどう説明すればよいですか
直す前に説明しておくのが最も楽です。「掲載に仕事の中身と条件を書くとエントリーは減ります。見るのは近い人が面談まで来た数と、選考中の離脱と内定後の辞退です」と先に伝えます。直した後に説明すると、「減った言い訳」に聞こえます。直す前の合意が、掲載を戻さない条件です。
掲載のどこから直せばよいですか
職種名と、最初の段落です。学生が最初に読む場所で、「誰に向けた募集か」「何をする仕事か」が決まります。職種名を「営業」から「〇〇の△△に□□を売る営業」に変えるだけで、近い人の面談数が動きます。次に、最初の年と条件です。写真とレイアウトは、後回しで構いません。
掲載のKPI設計は、御社に相談できますか
できます。当社は、掲載の下書き、直す箇所の提案、記録と集計を支えられます。中身を出すこと、直すことの決定、経営への説明は、社内で担ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、掲載の作り方と直し方を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/22 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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