内定の出し方と伝え方|電話・書面・現場の一通で伝える順番
内定を出したい。ところが、通知の書面を送って終わり、伝えるのは選考で会っていない人事で、条件は口頭で「後で書面を」と言い、承諾の期限を最初に告げ、出した後は期限まで連絡せず、学生から「合格の通知が来ただけ」と読まれて、他社の内定が出た日に辞退される。結論から言うと、内定は「合否の通知」ではなく「選考の続き」で、出す前に「承諾までに何が分かれば決められるか」を聞き、伝えるときは書面と一緒に「選考で会った人の一言」と「次に何があるか」を渡し、伝えた後に「読むものと話す相手」を置きます。出す順番は、電話で先に一言 → 書面 → 現場の社員からの一通で、書面だけで済ませません。内定の伝え方で辞退が決まるのは、条件が書面に無い・伝える人が選考で会っていない人・「早く決めてほしい」が先に来る、の三つです。 内定連絡の文面そのものは内定連絡の文面、期限の考え方は内定承諾の期限の考え方で書きます。この記事は、出す前から出した後までの順番を書きます。
この作業の目的|内定を、「選考の続き」として渡す
学生にとって内定は、決める材料が揃った状態ではなく、「決めなければならない状態」の始まりです。合否の通知だけで渡すと、学生は決める材料が無いまま期限を迎え、他社の内定が出た日に、材料の多いほうに決めます。
目的は、内定を出す作業を丁寧にすることではなく、内定を渡す時点で、学生が「何をするか」「誰と働くか」「条件は」「次に何があるか」を持っている状態にすることです。
内定の伝え方で、起きる失敗
| 失敗 | 何が起きるか |
|---|---|
| 書面だけで済ませる | 「合格の通知が来ただけ」と読まれ、選考で会った人との流れが切れる |
| 選考で会っていない人が伝える | 「誰だろう」で終わり、内定が会社の意思として届かない |
| 条件が口頭で、書面が後 | 「後で書面を」の間に他社の書面が届き、比べられない。書面が来て条件が違うと「聞いていた話と」 |
| 承諾の期限を、最初に告げる | 「早く決めてほしい」が先に来て、押されたと読む |
| 出した後に、接点が途切れる | 期限まで連絡が無く、「出したら終わりの会社」と読まれる |
| 出す前に、承諾の条件を聞かない | 何が分かれば決められるかを知らずに出し、期限の直前に「実は」と聞く |
共通するのは、内定を「会社の作業の完了」として扱っていて、「学生が決めるための材料の受け渡し」として扱っていないことです。
出す前に、聞く
- 「承諾までに、何が分かれば決められますか」:最終面接の後、内定を出す前に。答えが「勤務地」なら勤務地の情報を、「一緒に働く人」なら話す相手を、内定と一緒に渡す
- 「他社の結果はいつ頃出ますか」:期限を決める材料。押さず、一度だけ聞く。内定後の他社応募をどう考えるか
- 「選考で、分からなくなったことはありますか」:最終面接の前に現場の社員が聞いていれば、ここでは確認だけ。選考中から辞退を減らす設計
- 聞く人は、選考で会った現場の社員か人事:聞いた内容を、内定と一緒に渡すものに反映する
出す前に聞いておくと、内定を渡す時点で、学生が決めるための材料を揃えられます。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「内定は書面で正式に出すものだから、書面を整えて送れば足りる」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、内定後の運用まで見ていますが、書面だけで内定を出した会社は、学生に「合格の通知が来た」としか読まれず、選考で会った現場の社員との流れが書面で切れています。学生が内定を受け取るとき、見ているのは書面の体裁ではなく、「誰が伝えてきたか」と「次に何があるか」です。選考で会った人が電話で先に一言伝え、その後に書面が届き、現場の社員から「一緒に働けるのを楽しみにしている」の一通が来る。この順番で渡された内定は、選考の続きとして読まれます。当社が最初にお願いするのは、書面を整える前に、「誰が、どの順番で、何と一緒に伝えるか」を決めることです。書面は最後で足ります。伝える人と順番が、内定が届くかどうかを決めます。
出す順番|電話の一言 → 書面 → 現場からの一通
| 順番 | 誰が | 何を |
|---|---|---|
| 電話の一言 | 選考で会った現場の社員か、最終面接の責任者 | 「内定をお出しします。書面を今日送ります。決めるまでに〇〇と話す場を作ります」。期限は言わない |
| 書面 | 人事 | 条件と、承諾までに読むものと、話す相手と、質問の窓口と、期限。内定連絡の文面 |
| 現場からの一通 | 選考で会った現場の社員 | 評価ではなく、「選考で〇〇の話が聞けてよかった。一緒に働けるのを楽しみにしている」 |
三つを同じ日か、翌日までに揃えます。電話の一言だけで書面が数日後だと、条件が比べられません。書面だけで電話も一通も無いと、流れが切れます。
書面に、入れるもの
- 条件:給与、勤務地、転勤の有無、休日、社会保険。口頭で伝えたことと同じ内容を、書面で。違いがあると「聞いていた話と」になる
- 配属先の仕事と、最初の年:選考で話した仕事を、同じ言葉で
- 承諾までに、読むものと話す相手:「〇〇の資料を同封します。△△(現場の社員)と話す場を□□に置きます」
- 質問の窓口:人事と、現場の一人
- 承諾の期限と、相談できること:期限は書くが、「ご事情があれば相談してください」を添える。内定承諾の期限の考え方
- 次に何があるか:承諾までの間に、いつ何があるか
書面は、条件の通知であると同時に、承諾までの「次に何があるか」の一覧です。
伝えるときに、言わないこと
- 「早く決めてほしい」を、先に言わない:期限は書面に書き、電話の一言では言わない
- 「他社はどうするの」を、聞かない:出す前に一度聞いたなら、内定を伝える場では聞かない
- 「うちに決めるなら」と、条件を変えない:他の内定者との差ができ、後で分かって信用を失う
- 「内定を出したのだから」を、言わない:内定は会社の意思の表明で、学生への拘束ではない
- 評価の中身を、言わない:「〇〇が良かったから内定」は、他の面と比べられる。伝えるのは「一緒に働きたい」だけ
内定を伝える言葉は、学生が最も覚えている言葉です。
出した後の、接点
- 承諾までの間に、話す相手との場を一つ:選考で会った現場の社員と、会社の説明ではない話をする場。内定者フォローの基本
- 期限の前半に、材料を渡す:期限の直前に「決めましたか」ではなく、前半に「〇〇と話す場を」
- 期限の前に、一度だけ聞く:「決めるために、足りないものはありますか」。延長の申し出には応じる
- 承諾の返事に、「次に何があるか」を書く:承諾の直後が最も接点が途切れやすい。内定者フォローの年間計画
- 辞退の連絡には、理由を聞かず「ありがとう」だけ:数日後に別の人から一通。内定辞退の理由の分け方
出した後に接点が途切れると、内定は「出したら終わり」として読まれます。
媒体ごとに、変わる点
- OfferBox:オファーの文面の名義の社員が、電話の一言と現場からの一通を担うと、入口から内定までが一つの流れになる。OfferBoxで内定を出したあとのフォロー
- Wantedly:記事を書いた社員が一通を担う。書面の「配属先の仕事」を、記事と同じ言葉で。Wantedly経由の内定辞退が続くとき
- ワンキャリア:内定の伝え方が、翌年の体験談に書かれる。「電話で先に一言があった」「書面だけだった」は、次の年の学生に読まれる。ワンキャリア経由の内定辞退が続くとき
三つとも、出す順番は同じで、電話の一言と一通を誰が担うかが違います。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 出す前に「何が分かれば決められるか」を聞く | 選考で会った現場の社員か人事 |
| 電話の一言 | 選考で会った現場の社員か、最終面接の責任者 |
| 書面(条件は労務が確認) | 人事 |
| 現場からの一通 | 選考で会った現場の社員 |
| 承諾までの話す相手との場 | 現場の社員。人事が日程 |
| 期限の前の一度の連絡と、延長の判断 | 人事 |
| 「言わないこと」を伝える人に共有 | 採用の責任者 |
運用代行や代理店が支えられるのは、順番の型、書面の型、一通の下書きまでで、電話の一言、一通、話す相手は社内が担います。
エージェントベストの見解
内定の出し方で、当社が先にお伝えしているのは、「電話の一言を誰がするかで、内定の届き方が決まる」ということです。申し込んだあとに内定後の運用が止まる会社に共通するのは、電話の一言を「人事が全員に」と決め、人事が選考で会っていない学生に電話をして、「どなたですか」から始まることです。学生は、選考で会った人からの一言を待っています。当社が案内するのは、内定を出す前に、内定者ごとに「電話の一言を誰がするか」を、選考で会った人の中から決めることです。現場の社員が電話をかけられないなら、最終面接の責任者が「先日お会いした〇〇です」から始めます。人事が電話をするなら、「〇〇(現場の社員)から、一緒に働きたいと聞いています」と、会った人の名前を先に出します。誰が伝えるかを内定者ごとに決めることが、書面を整えるより先の仕事です。
まとめ
- 内定は「合否の通知」ではなく「選考の続き」。出す前に「承諾までに何が分かれば決められるか」を聞き、聞いたことを内定と一緒に渡す
- 出す順番は「電話の一言(選考で会った人)→ 書面(人事)→ 現場からの一通」。同じ日か翌日までに揃え、書面だけで済ませない
- 書面には、条件・配属先の仕事と最初の年・読むものと話す相手・窓口・期限と相談できること・次に何があるか
- 伝えるときに「早く決めてほしい」「他社は」「うちに決めるなら」「内定を出したのだから」「評価の中身」を言わない
- 出した後、承諾までに話す相手との場を一つ置き、期限の前半に材料を渡し、承諾の返事に「次に何があるか」を書く
よくある質問
内定は書面で正式に出すべきだと聞きました。電話が先でよいのですか
書面は出します。電話は書面の代わりではなく、書面の前の一言で、「誰から」の内定かを届けるためのものです。電話の一言で「書面を今日送ります」と伝え、同じ日に書面を送れば、正式さは損なわれません。書面だけで済ませると、「合格の通知」としか読まれません。
内定者が多く、現場の社員が一人ずつ電話をかけられません
最終面接の責任者が「先日お会いした〇〇です」から始めるか、人事が「〇〇(現場の社員)から、一緒に働きたいと聞いています」と、会った人の名前を先に出します。電話の後の一通は、現場の社員が短く書きます。一通は、電話より現場の時間が少なくて済みます。
内定の出し方と伝え方は、御社に相談できますか
できます。当社は、順番の型、書面の型、一通の下書きを支えられます。電話の一言、一通、話す相手は、社内で担ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、内定後の運用まで含めて支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
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